ペットの看取り期にできること―終末期、老犬・老猫介護と心の準備
大切な愛犬や愛猫が病気や老化により、いよいよ旅立ちの時が近いと感じた時、あなたは何を思い、どう行動しますか?
「そんな哀しいこと、考えたくもない」と感じるのは、当然のことかもしれません。
けれども、最後まで寄り添うためには、心の準備と知識が大切です。今回は、ペットの看取りに向けた心構えとグリーフケアについてお話します。
ペットは飼い主さんの笑顔が大好き
重い病気や高齢による体調の変化を前に、多くの飼い主さんは情報を求めてネット検索をされます。
病気の予後や終末期ケアの記事を読み、涙があふれたり、胸が締めつけられるような思いになることもあるでしょう。
時には「どうにか助けたい」と、希望の情報を求めて必死に探されることもあるかもしれません。
それはすべて、愛情からくる行動です。
しかしその一方で、ペットの目には、いつも笑ってくれていた飼い主さんが暗い表情になり、声かけが「大好き」から「ごめんね」「可哀想だね」と変わってしまったように映るかもしれません。
人間ならその変化に込められた思いを理解できますが、犬や猫にとっては理由がわからず、不安や寂しさを感じることもあります。
病気や終末期に向き合う時間の中でも、ペットが望むのは、変わらない飼い主さんの笑顔と優しい声なのです。
あなたは、心配のあまり悲しみを先取りして過ごすよりも、感謝と愛情を伝えながら、かけがえのない時間を共に過ごしたいと思いませんか?
グリーフケアという考え方
「グリーフケア」とは、大切な存在を失った時に生じる深い悲しみ(グリーフ)に寄り添うケアのことです。
死別だけでなく、日常の穏やかな時間や、愛情を交わす日々を失っていくことも、グリーフの一つです。
愛犬・愛猫を失うことへの恐れから、飼い主さんの生活が一変したり、ペットの自由が制限されてしまうこともあります。
ですが、残された時間は限られています。
だからこそ、その時間をどう過ごすか、考えてみませんか?
今までの幸せな時間と同じように
「別れたくない」という思いは、深い愛情の証です。
これまで一緒に過ごしてきた日々には、笑顔やぬくもり、たくさんの幸せが詰まっていたことでしょう。
たとえ外で元気に遊ぶことが難しくなっても、「大好きだよ」「かわいいね」と声をかけて撫でてあげるだけで、ペットは安心します。
食事の制限がある場合でも、獣医師と相談しながら、可能な範囲で好物を取り入れてあげることもひとつの選択肢です。
寝る場所も、「病気だから」と制限するのではなく、少しでも快適に穏やかに過ごせるよう配慮してあげてください。
エンディングノートを活用する
「ペットロス・最高の愛情をありがとう」でも触れましたが、これまでの思い出や想いをノートに書き残しておくことは、心の支えになります。
どれだけ愛情を注いでも、ペットが旅立った後、「あの子は幸せだったのだろうか」「もっとできることがあったのでは」と自責の念にとらわれる方は少なくありません。
そんな時は、エンディングノートに記された思い出が、あなた自身の愛情を証明してくれます。
これはグリーフケアの大切な一環です。
ペットとわたしの安心エンディングノート
ペットロスの対策として、また飼い主さんの終活サポートとして、オリジナルのエンディングノートを作成しています。
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少しでも、あなたが前を向くお手伝いができれば幸いです。
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